オリンパスを中心としたフォーサーズ陣営、今年はかなり期待できそうだ。
昨年秋のオリンパス宣言に基づくと、2007年からいよいよ始動開始。これをオリンパスは第2章という。
2006年度は、オリンパスはやたら新モデルを出さずに、時期に備え技術を蓄積してきたといえる。
欧州限定販売のE-400のバージョンアップ版、待望のフラグシップモデルのNewE-1も、今年発売されるだろう。
E-330は実際に購入するまで、これほど使いやすいとは思わなかった。ライブビューの利用価値は高い。背面の液晶ディスプレイは鮮明で、自由に傾けることができるから、Aモード・ライブビューでファインダーを覗かずに撮る機会が増えた。これなら、ハッセルやローライのように、ウエストレベルファインダーでの撮影が可能だ。ウエストレベルファインダーのように低い位置からの撮影は、実に快適で楽しい。この快適さは実際に撮影してみないとなかなか実感できないが、気分はノーファインダーで撮るような感覚、自由な気楽さがある。当たり前の話だが、片眼だけファインダーを覗いての撮影に較べ、こちらは両眼を使って撮影できる。眼が疲れない。
E-330は発売当初、自ら購入するとはまったく思わなかった。購入前は、とにかくデザインが気に入らなかった。E-300よりは少しはましになったかな、という程度で、相変わらずボディー形状に魅力がなかった。でも、実際に使いだすと、いままで嫌いだったこのデザインが、不思議なもので、気にならなくなってきた。このカメラ、縦位置で構えたとき、実に持ちやすくバランスがよい。ペンタプリズムの出っ張りがないことと、ボディー上面がシェーブされていることが、どうもその要因のようだ。使い続けると、レンジファインダーカメラと共通の手に馴染む使いやすさが感じられる。特に、今回海外取材でそのことを痛感した。ペンタプリズムの出っ張りの有無はけっこう大事だな、と思った。ただ、このカメラ、レンジファインダーのような速写性の高い、手によく馴染むカメラにするには、ちょっとした工夫が必要だ。いや工夫というほど大げさなものではないが、それはストラップだ。付属品のストラップは、一般の一眼レフと同じ太いタイプであるが、これは使いづらい。このストラップをやめて、革製の細いストラップに変えてみる。これだけで、ずいぶん使い勝手がかわる。気分も・・・。あとは、もう少しボディーの厚みが薄かったら申し分ないのだが。特にグリップ。グリップはあまり、りっぱな大きなものは要らないのだが。E-400程度がいいですね。もっとレンジファインダー的になってほしい! そこまでいくと、名機になるでしょう。
でも総体的に、E-330は大変満足感の高いカメラ。少なくとも、自分にとっては「手によく馴染む」「縦横自在で写しやすい」「シャッター音が快適」「フォーカスのレスポンスが速い」という、好印象を持ち、今一番よく使うカメラになってしまった。
