昨年11月に発売された防水・耐衝撃デジカメ「μ725SW」がさらに進化し、上位機種「μ770SW」が発売される。「μ725SW」は併売されるらしい。「μ725SW」は、防水機能が水深5mであったが、今度のモデルは10mまで向上した。また追加機能としては、気圧、標高、水深、水圧の液晶モニター上での表示機能ならびにExifへの記録が可能となった。その他は従来機種と大差ないようだ。
このシリーズは昨年から好評で、オリンパスのデジタルカメラ部門の売り上げにかなり貢献しているらしい。このシリーズのような、防水、耐衝撃機能は、アウトドアユースで最も重宝するが、日常生活上でも万一の落下や雨天時の使用などでも、非常に役立つ機能だ。以前に、リコーGR-1をうっかり落下させ、修理不能といわれたときから、日常生活道具としてのカメラに、こういった耐衝撃機能の必要性を痛感いたが、そこに10mまでの防水性が加わると、さらに利用範囲が広がってくる。
実は、このシリーズの「μ725SW」を使用して、すでに3ヶ月になる。いつもポケットや鞄に入れている。カメラというものは、いつどこで必要になるかわからないので、常時携帯することにしているが、いまのところ「μ725SW」はほとんどのニーズを満たしてくれている。雨の日でも安心して持ち歩けるし、特にイヌの散歩の時には、急に衝撃がかかったり、水滴がかかることもあるが、全く気にせず使用できるのがよい。イヌをつれて川を渡るときでも、自由に撮影できるようになった。何度か、川の水面下につけて撮影したが、なかなか面白い写真が撮れることも体験した。川水につけたあとは、水道の蛇口に近づけ丸洗いをするのだが、横で誰かが不思議そうに見ていたこともある。
いずれにしても、防水・耐衝撃機能は、日常さまざまなところで求められるのだけど、さらに過酷なアウトドアユースも含めて、使用可能な全天候カメラとして、開発した企画コンセプトは、ニーズを的確に読んでおり、評価すべきだと思う。防水専用カメラをイメージすると、古くは、ニコノスという全天候カメラがあったが、一時はこれを雨天時の散歩カメラで使っていたことがなつかしい。あるいは、アルプスで雨が降るたびにカメラをザックにしまっていたことも思い出す。専用防水パッケージも不要で、本体がむき出しのままで、しかも超薄型で、ポケットに入るデジカメがここまでの機能を持つと、これはまた新たな写真表現の可能性をもたらすのではないかと、思いめぐらすことも多い。
日: 2007年2月18日
第8回 不滅のジャズ名曲-その8- アイ・リメンバー・クリフォード(I Remember Clifford)
Django:「Murphyくんは、今の時代に新しく録音されたジャズは聴かないの?」
Murphy:「いや、最近のジャズもけっこう聴くよ。でも、どのCDがよいのかあまり見当がつかないんだ。50年代や60年代のアルバムは、情報も多いし、だいたい見当がつくんだけど。」
D:「そうか。もちろん50年代60年代のアルバムは、定番としていつまでも聴けるし、いわゆるクラシックジャズとして、永遠に語り継がれると思うけど。でも、最近の録音でも、素晴らしいアルバムがたくさん出ているから、こちらの方も是非聴いてみたら。そうだな、Murphyくん、最近のヨーロッパ・ジャズは聴いたことある?」
M:「ヨーロッパの方は、あまりよく知らないんだけど。…、あ、思い出した! 第6回のときのアルバムが確かスウェーデンジャズだったね。あれ、聴いてみたら、思わずこんなジャズが欲しかったと、つくづく思ったよ。実にシャレていて、重くなく、心温まる演奏だ。毎日聴いているよ。コルネットの響きがいいね。」
D:「そう。やっぱり。実は今回紹介する曲は、よくトランペットで演奏される曲なんだけど、最近聴いた、スウェーデンの若手トランペッターのアルバムに収録されていて、思い出したんだ。曲名は、アイ・リメンバー・クリフォード(I Remember Clifford)。作曲は、前回と同じ、ベニー・ゴルソン。この曲は、「ブラウニー」の愛称で親しまれている、50年代に活躍した天才トランペット奏者「クリフォード・ブラウン」に捧げたバラード曲。ブラウニーは、1956年に惜しくも交通事故で亡くなり、その追悼曲としてこの曲が作られたんだ。ブラウニーは、完璧なテクニックと歌心溢れるフレージングで、当時最高のトランペット奏者といわれ、ドラマーのマックス・ローチとのバンド活動は不滅のジャズ演奏として、いまでも高く評価されている。」
M:「トランペットといえば、マイルスと較べてどうなの?」
D:「クリフォード・ブラウンとマイルス・デイビスとは、かなり演奏形態やコンセプトが違うね。マイルスは一言でいえばクール。一方、ブラウニーは歌心溢れるフレーズが次々と沸き起こってくる素晴らしいアドリブ・プレイが魅力で、テクニック面でも、おそらく当時クリフォード・ブラウンの右に出る人はいなかったんじゃないかな。」
M:「よし、クリフォード・ブラウンを聴くぞ!」
D:「Murphyくん、その前に今回の、アイ・リメンバー・クリフォードをまず聴こうよ。」
M:「でも、この曲、追悼曲だから、クリフォードの演奏では聴けないし、誰の演奏がいいの?」
D:「トランペットに限らず、ピアノでも演奏されるし、この間採り上げたMJQもヨーロピアン・コンサートで録音しているよ。今回は、新しいアルバムの中から選んでみたんだ。スウェーデンの若手トランペット奏者「カール・オランドソン(Karl Olanndersson)」の「Introducing」というアルバム(2002年10月)を是非おすすめするよ。テクニックに走らず、自然で、よく歌う演奏だ。実は、このアルバムでは、自らヴォーカルも担当している。ちょうどチェット・ベイカーのような感じ。」
「Introducing(イントロデューシング)」Karl Olanndersson(カール・オランドソン) Spice of Life SOLJ-0012
オリンパスの新モデルSP-550UZはなんと光学18倍ズーム機
2007年に入り、いよいよオリンパスの攻勢スタートか。昨年秋に、「E-system」宣言が発表され、今年はその第2章が始まろうとしている。各社のデジタルカメラのなかで、今後オリンパスが最も期待できそうだ。将来に備えた特許技術もかなり揃ってきており、いよいよ機が熟してきた感じである。
そうしたなかで、そのプレリュードというべき、新製品が国内発表された。レンズ一体型カメラで、光学18倍ズーム機「SP-550UZ」。なんと、28mm〜504mm(35mm換算)のウルトラズームを搭載し、開放F値がワイド側でF2.8、望遠側でF4.5という、驚くべきスペックだ。EDレンズ:2枚、非球面レンズ:4枚搭載。フォーカスは、同クラス初の前群移動方式を採用し、従来にはない新しい工夫がなされているらしい。また、高倍率ズームレンズで気になるディストーションも、ワイド側、望遠側ともにかなり押さえられているようだ。感度は、ISO50〜5000までの超高感度を有する。しかも、CCDシフト式手ぶれ補正機能を搭載。連写性能は710万画素HQモードで1.2コマ/秒だが、 120万画素にすると最大15コマ/秒の高速連写が可能。あと気になる点は外観だが、写真で見た限りなかなかスタイリッシュでよいデザインだ。コンパクトで引き締まり、重さは365gで大変軽量。
それにしても、今年のオリンパスの勢いを象徴するような新モデルの登場で、やはり、オリンパスの宣言した第2章は間違いなく始動したといえる。いよいよデジタル一眼レフ部門での新モデル発表が楽しみだ。
オリンパスホームページ