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オリンパスのフォーサーズマウントレンズのなかで、ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5は、E-1と同時に最初に発売された標準ズームレンズ。すでに3年ほど使っているが、実用性の高い優れたレンズだと思う。このレンズに出会ったからから、フォーサーズマウントを使い続けているともいえる。
一般に、ズームレンズは、歪曲収差が大きく、特に広角側では、樽型の強いくせが出て、建築写真などでは実用にならないものが多い。まっすぐな柱が曲がって写ると、それだけで評価は下がってしまう。現行の各メーカーの標準ズームレンズは、未だに広角側でかなりの歪曲収差が目立つものが多い。
ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5は歪曲収差がかなり押さえられており、これだけで実用価値が高まる。また、周辺光量が劣化せず、画面の隅々まで画質がよい。昔からズームレンズはあまり好みではなかったが、その理由は、直線がまっすぐ写らず歪んでしまうからだ。また、大半のズームレンズは、F値が暗く、しかも大きく変化する。常々、レンズは2.8から3.5程度の明るさがほしいと思っているが、ZUIKO DIGITALのこの標準ズームは、歪曲収差が目立たない上、ズーム全域で2.8から3.5までの明るさを維持しているから一層利用価値が高まる。しかも、常用できるサイズにまとめられている。このあたりはフォーサーズマウントのメリットが十分感じられる。
3年以上経過し、フォーサーズマウントのレンズもずいぶん揃ってきた。どれも妥協のない優れたレンズばかり。最近、パナソニックからライカブランドの標準ズームレンズも発売された。今年発売予定のズミルックス25mmF1.4を含め、今後の展開が楽しみだ。
Data: Olympus E-330 ZD14-54mm F2.8−3.5 41mm(82mm)・1/400・F3,5・ISO100・露出補正0.0EV
(2006年12月11日投稿の再掲載)

