第88回 不滅のジャズ名曲-その88-アイ・オンリー・ハヴ・アイズ・フォー・ユー(I Only Have Eyes for You)

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マイ・ロマンス スタンダード・コレクションVol.1

Django:「スウェーデンのコルネットとギターとベースのユニークなトリオ、Sweet Jazz Trioは、随分前に一度紹介したことがあるけれど、もう一度採り上げてみよう。」

Murphy:「Sweet Jazz Trio。覚えているよ。とっても暖かくて大人の寛いだジャズを聴かせるグループ。北欧のジャズって、シンプルで、アコースティック楽器の音色を大切にした演奏が多いね。特にこの時期、冬の夜にジャズを聴くのにピッタリだ。」

D:「このグループ、編成がユニークだね。ドラムレスで、ピアノが入っていないから、それぞれの奏者の絡み合いがよく出ている。しかも、スタンダード曲を中心に演奏し、歌ものが非常に得意だから、いつでもどこでも聴ける。しかもセンスがいい。」

M:「そうだね。部屋の雰囲気まで変わるね。」

D:「今回は、2005年に発売されたアルバムで、タイトルは"My Romance" -Standard Collection Vol.1。このなかの2曲目に入っているI Only Have Eyes for Youという曲は、Harry Warrenが1934年に作曲したソングで、その後ジャズスタンダードになった。コールマン・ホーキンスが1935年に録音している。ジャズを聴いて心が落ち着くとは、このSweet Jazz Trioのような演奏のことを言うのだろう。」