第79回 不滅のジャズ名曲-その79-木の葉の子守歌(Lullaby Of The Leaves)

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ザ・リターン・オブ・ハワード・マギー(K2HD/紙ジャケット仕様)

Django:「ベツレヘム(Bethlehem)レーベルって知ってる?」

Murphy:「クリス・コナーのバードランドの子守唄は、確かベツレヘム・レーベルだったような気がするけど。」

D:「その通り。実は、このベツレヘム・レーベルの国内発売元が、ビクター・エンタテインメントに移籍して、今年の6月から発売を開始し、12月までに50タイトルが出揃うことになる。このレーベルはマイナーレーベルなんだけど、モダンジャズの絶頂期である50年代に録音されただけあって、今でも第一級の価値ある名盤揃いだ。この10月に発売される10タイトルのなかでは、ビバップ三大トランペット奏者の1人である、ハワード・マギー(Howard MacGhee)のアルバムは見逃せないね。アルバムタイトルは、ザ・リターン・オブ・ハワード・マギー(The Return of Howard MacGhee)で、1955年の録音。」

M:「ビバップ三大トランペッターって、他は誰?」

D:「ディジー・ガレスピーとファッツ・ナバロ。ハワード・マギーは、ディジーより1歳若い。」

M:「実は、最近特にビバップがいい!とつくづく思っていたんだ。」

D:「ハワード・マギーのアルバムは、再発されては廃盤になることが多く、一気に揃えることはむずかしいかも知れないけど、気長に待てばそのうちまた発売される。そのなかでも、今回のベツレヘム盤のザ・リターン・オブ・ハワード・マギーは特にお薦めだね。木の葉の子守歌(Lullaby Of The Leaves)四月の思い出(I’ll Remember April) などの有名曲が収録されているし、全作品に流れるビバップ・フレーズは、理屈抜きに楽しめるね。」