アルバムタイトル「Side By Side – Duke Ellington and Johnny Hodges」
「リラックスして聴けるジャズを紹介してほしい」というご要望にお応えして、このアルバムを選んでみた。ノーマングランツ、プロデュースのVerveレーベルから、1960年にリリース。録音は1959年だからけっこう音質もいい。もちろんステレオ録音。
このアルバムは、エリントン楽団の看板アルトサックス奏者である、ジョニー・ホッジスをフィーチャーしたアルバム。気心知れたエリントン楽団のメンバーたちによるジャムセッション。実にリラックスした雰囲気が漂う。普段は、ビッグバンドでの演奏が主体だけど、このアルバムのように少数のコンボ形式での演奏になると全員肩の力が抜けてのびのびとスイングし歌っている。
ジョニー・ホッジスのアルトサックスに、若いころは少し抵抗があった。というよりも、ビバっプ、ハードバップ路線を追いかけていたので、見逃していたというほうが正しい。でも、今ではジョニー・ホッジスはまちがいなく自分の好きなプレーヤーだ。コールマンホーキンスよりも。
ジョニー・ホッジスの魅力は? この脱力感がたまらない。ゆったりとした気分になれる。音色がすばらしい。実に温かい。おそらく世界で最も美しい音色を奏でるアルトサックス奏者だろう。
他に、このアルバムでは、ハリー・エディソン、ベン・ウエブスターなどエリントン楽団の看板スタープレーヤーたちが参加している。「A列車で行こう」の作曲家として有名なビリー・ストレイホーンも参加。